千里の妄想(拓真ver.)

Contents

縛られた花

「さて、準備はほぼ完成したな……」

会場中に並べられたいくつもの生け花。斬新な印象を与えつつも奇を衒いすぎていない拓真の作品は、近年多くのファンを獲得するに至っている。今回は作品の数も通常よりも多く、招待客の数も増えることになった。また、前回が評判だっただけに、口コミで一般の来場者も多く訪れることだろう。

しかし、何と言っても今回の目玉は、会場正面に並べられた数体の緊縛肉壺であろう。各流派の師匠が弟子の中からひとりを選び、己の芸のすべてを注ぎ込み、華麗で卑猥な肉花瓶に仕上げていく。

それにしても、自画自賛とはこのことだな

そう思いながらも自らの客観的な審美眼を認めないわけにはいかない。他の師匠たちの作品も素晴らしいものであるが、それらの中でも圧倒的な淫靡さのオーラを周囲に放っているのは、間違いなく拓真の手がけた肉花瓶であった。

間もなくこの場所は好奇の目を血走らせた来場者たちで埋め尽くされる。多くの者がこの作品を見て圧倒され魅了されるだろう。誰もが私の生けた肉壺が放つ卑猥さと美しさの二重螺旋に慄き、震えることだろう。サディストたちは声にならない喝采を送り、目には見えない涎を垂らすだろう。マゾヒストたちは体の芯をしたたかに濡らし、憧れと嫉妬を織り交ぜた感情で、この肉壺を、いや、この女を見ることだろう。

さあ、最後の仕上げだ。拓真はゆっくりと自らの作品へ近づくと、身をかがめて作品に顔を寄せる。その動作に反応するように、作品の”目”が、黒色の全頭マスクから覗く潤んだ目が、何かを訴えるように見つめてくる。

何かを喋ろうとしているのだろう、うぅ、ううぅ、と獣が呻くような音が、作品の”口”から、ボールギャグの奥から漏れている。それらを無視して、拓真はマスク越しに、作品の“耳”に口元を近づける。

「今日はとてもきれいだ、千里」

嬉しいのか悲しいのかわからないような潤んだ目が、囁くように発せられたその言葉に一瞬反応して見開かれる。同時に呻くような音がまた、口枷の奥から、うぅぅ、うぅぅぅ、と聞こえてくる。

「他のすべての作品の中で、お前が一番きれいだ。一番きれいで、一番いやらしい。お前のぱっくりと開いたオマンコが、麻縄と玩具に犯されていく様子を、大勢の人が喜んで見てくださることだろう」

うぅぅ、うっ、うぅぅ、

涎を垂らしながら何事かを呻き続ける千里の目に、拓真は右手に握られた物体を見せる。

「今日はこれを咥えているところを皆さんに見てもらいなさい。お前の肉壺がこいつに吸い付き、きゅうぅっと締めつけ、その縁からダラダラと涎を垂らす様子を。誰もが息を呑んで凝視するに違いない」

拓真は両手の指を使い、千里の襞の中央を縦に押さえていた二本の縄を持ち上げ、左右に拡げる。すでに十分に湿った縄の奥から、ぱっくりと開いた割れ目が姿を現す。クリトリスとアナルに密着している結び目を頂点として菱形に開かれた縄。左手でその菱形を保ったまま、縄の真ん中を通すかたちで、右手に持った太長いディルドを押し当てていく。

「ふふっ、なんだ、もうパクパクさせているのか。仕方のないお口だな。ほうら千里。お前の大好きなおチンポだよ」

ずぶうぅぅ、亀頭が割れ目にゆっくりと飲み込まれていく。見事に反り返った肉棒を模したグロテスクな形容。それが深々と、千里の一番奥まで埋め込まれていった。

おぅぅぅ、うぅぅ、んぐぅぅぅ、

「さすがは私の見込んだ奴隷だけはある。何の抵抗もなく奥までしっかりと咥えられたな。しかしよくも濡らしたものだ。まだ開場前だというのに、下の台までびっしょりだな。まあ、それも全部、たっぷりと見てもらうといい」

男性の凹凸がくっきりと造形された張型が、千里の最奥の壁までしっかりと到達している。拓真が言う通り、まさに吸い付くようにしてそれを咥えこんでいる自身の淫肉から、得も言われぬ快感が千里の全身へと広がっていく。

緊縛、拘束、全頭マスク、ボールギャグ、開脚、結び目、張型。まもなく衆人の好奇の目に囲まれることになる。あぁ、その前に、このまま縄を軋ませて、ディルドを出し入れしてほしい。いつもしてもらっているように、師匠に、拓真さんに虐めてもらいたい。

ぅぅぅ、ぅぅぅぅぅ、うぅぅ、

千里の心の声が伝わったのか、にやりと口元を歪ませた拓真は背筋を伸ばして見下ろした。

「この会場の中で花を生けていないのはお前だけだ。花よりもこの太黒い男根が、お前には相応しい。そして、すべてを晒すお前のその卑猥な姿が、どんな花よりも美しいのだ。よく聞け、千里。まだ私の作品は完成していない。お前の恥ずかしい姿を見る人々が、どんな表情をしているのか、何を囁いているのか、しっかりと見て、しっかりと聞きなさい。お前がそれらに反応し、本当の自分をさらけ出した時に初めて、私の作品は完成するのだ」

諭すようにそう言うと、何かを呻く千里の目を一瞥して拓真は背を向けて歩き出す。

まだ完成していないとは、一体どういう意味なのか?わからない、自分にはわかりようもない。でも、私が本当の自分をさらけ出した時に完成するとしたら、あぁ、おそろしい、でも、完成させてほしい、私にはできるだろうか?本当の自分をさらけ出すことなんて、できるのだろうか、、、?

拓真の声が脳内をこだまする。張型を咥え込んだ千里の肉壺の縁から快楽の汁がジュワッと溢れ出し、ゆっくりと肉と伝い下へと垂れていく。トロトロと下の台まで達するかに思えたその蜜は、固く結ばれた菱形の頂点に吸い込まれていった。

遠ざかる拓真の背中が視界から消えると同時に、開場を告げるアナウンスと入口の扉が開く音が、真っ黒なマスク越しに千里の耳に飛び込んできた。あぁぁ、始まってしまう。

緊張と興奮、そして恍惚とした幸福感のようなものが、千里の体の奥深くから込み上げてくる。その感情に打ち震えるように、宙に放り出された白足袋のつま先が、左右同時に、ピクリと反り返った。

届いた招待状

「君はまだ卒論のテーマが決まっていなかったね。ちょうどよい展覧会があるんだが、もしかしたら何かの参考になるかもしれないと思ってね。どうだい、来週なんだが、私と一緒に行ってみないかね?」

ゼミの教授から唐突に展覧会に誘われた。たしかに僕はまだ卒論のテーマを決めかねていた。僕は社会学部の学生で、ゼミでは明治から昭和にかけての民族信仰が主な研究テーマである。生け花の展覧会がまったく関係がないとは思わないが、あまり期待はしない方がいいだろう。まあ、教授の誘いをむげに断るわけにもいかないし、もしかしたら卒論の参考になるものが見られる可能性もある。そのような思いから、今日は教授と同行してこの会場に来たのだが・・・

狂ってる、こんなモノが展示されているなんて・・・、ここはとことん、狂ってる!

そもそも会場の前に着いたときに感じた違和感は正しかったのだ。明るくオープンな雰囲気とは真逆の、厳めしく古びた、暗い感じの建物の佇まいは、まるで来るものを拒んでいるかのような圧迫感を感じさせた。そして今、僕の横に立つ教授の態度からは、はじめから何が展示されているのかを知っていて僕を誘ったのは明らかだった。どういう意図があるのかはわからないが、これが卒論のテーマと関係するわけがない。教授に断りを入れて、すぐに帰ることも十分にできた。

しかし、僕の足は床に吸い付いてしまったかのようにピクリとも動かない。いや、動きたくはない。

なんだこれは・・・、この卑猥で倒錯した作品たち、いや女たち。あまりの衝撃に驚いてしまって動けないわけではなかった。一目見た瞬間から、体の奥ががドキドキと振動を始めたかのように興奮が止まらない。手の平はじっとりと汗ばみ、呼吸は早くなり、先ほどまでズボンの下で鎮まっていた男根は、今やベルトを押し上げて外に出んばかりに反り返っている。

ジャケットを羽織って来て正解だった・・・ズボンの膨らみを見られたら興奮していることがバレてしまう。

「佐藤君、さぞ驚いたことだろうね。黙っていたのは悪かったが、そうでもしないと君を連れて来れないと思ったんでね、許してくれたまえ」

「いや、だ、大丈夫です。まだ、頭の整理がつかないのですが、もしかして、教授は僕をここに連れて来ることが目的だったのですか?」

「ふむ、まあ追い追い話そうとは思っていたのだが、もう話してもよさそうだね。どうやら君も、目の前の作品に釘付けになっているようだからね。何を聞いたところで、もう帰ろうとは思わないだろう」

しかし教授から聞いた話は、腑に落ちないものであった。教授の古い知人からこの展覧会の招待状が届いたのだという。著名な作家でもあるその知人は、僕を連れて来ることを条件に、二人を招待すると伝えたのだそうだ。

なぜ僕なのか?そこがどうしてもわからない。教授の知人と面識はないし、この街に僕の知り合いは住んでいるわけでもない。過去に、このような卑猥なモノとの関わりの経験もない。しかし教授も詳しいことはわからないらしい。

「どういう理由で君が招待されたのか今はわからないが、その知人はこう言っていたよ。最後までいればその理由はわかる、と。まあせっかくだから楽しむとしよう。このような非日常の空間に一緒にいるのも何かの縁だ。ここは男同士、ざっくばらんにやろうじゃないか」

教授もおそらくサディストの気質があるのだろう。さっきから嬉しそうに作品を見ながら話しかけてくる。脚を大きく開いて縄で縛られた作品たち。その股間から大輪の花を咲かせている様は、なんとも言えず淫靡で興奮を誘う。おそらく僕にも、Sの血が流れているのだろう。人としての尊厳など無視したかのように扱われる女たちを見て、ゾクゾクするような興奮が先ほどから止まらない。

「どれも素晴らしいね。実にいやらしい肉花瓶ばかりだよ。そう思わないかい、佐藤君?」

「はい・・・正直、はじめはびっくりしましたが、じっくりと見ていくと、本当にどれもいやらしくて、素晴らしいです」

「そう言ってくれると嬉しいよ。この肉花瓶たちはね、それぞれの師匠が弟子の中から選りすぐった女性なんだそうだ。ほとんどが若い娘が選ばれているようだがね、」

そこまで言うと教授は、声を潜めて耳打ちをするような格好になって続けた。

「なんと私の知人は、人妻を使っているそうだよ」

“人妻”と聞いて思わずドキッとする。動揺したのが顔に出て、オナニーのおかずには専ら人妻を使っていることがバレるのではないかと冷や冷やしたくらいだ。

自他共に認める地味な学生。モテなさそうな風貌に、センスのない服装。引っ込み思案で奥手で根暗。この歳になっても彼女ができたことはなく、風俗以外で女を抱いたことがない、素人童貞の陰気な男。気の利いた会話をすることもできず、というよりそもそも女の子とまともに会話した記憶などほとんどない。そんな僕がたまらなく欲情するのは、同年代の女子ではなく、三十路を過ぎた人妻だけだった。

家庭教師先の奥さん

“人妻”と聞いて真っ先に思いつくのは、家庭教師をしている中学生の母親だ。週に一度だけ出会って、挨拶に毛の生えたような世間話をする程度ではあるが、僕はその母親に惹かれている。

顔が特別に好みだというわけではないのだが、優しそうな雰囲気と、真面目そうだけど艶がある表情や仕草。清楚に見えて、その裏にどんでもない卑猥な何かが潜んでいるのではないか、そんな妄想が膨らんでしまうような雰囲気をまとっている。

惹かれているがゆえにいつも緊張し、話しかけられても、まごまごしてしまってうまく会話ができた記憶は少ない。おそらく良い印象は持たれていないだろう。しかし、身長が160㎝ほどしかない僕よりも背が低くて小柄、控えめだけど形のいいおっぱい・・・あの人のことを考えるといつも、性的な情動が湧いてきてしまうのだ。

初めて家庭教師に訪れた日の夜、その母親を手籠めにして無理やりに後ろから突きまくる妄想でオナニーをした。

それから何度、妄想の中であの人を犯したことだろう。なぜ今、この場所であの人のことを考えているのか・・・。そうだ、教授が声を潜めて“人妻”の肉壺について話したからだ。あぁ、見てみたい、人妻の肉壺を。そして、その肉壺にあの人、あの母親を重ね合わせて、帰ったらオナニーをしよう。いつものようにあの人の名前を呼びながら射精するのだ……

千里、気持ちいいのかい?僕のチンポが、そんなに気持ちいいのかい?いけない母親だなぁ、こんなに濡らして。家庭教師の僕におまんこ犯されて、こんなに濡らして。若い大学生のチンポは硬くていいんだろぅ?あぁ、千里、千里の中に、出すよ、出すよ、出すよ!

「佐藤君、あっちに行ってみよう。ほら、大勢の人が群がっているだろう?何かが始まったようだね。おそらくあそこに、私の知人の作品があるはずだよ。“人妻”の緊縛肉花瓶がね」

教授の呼びかけにはっとして我に返る。そうだ、今はともかく、人妻の肉壺をたっぷりと観察することにしよう。人垣の奥から、うぅぅぅ、という大きな呻き声のようなものが聞こえてくる。たしかに何かが始まっているようだ。

動き出したもの

あぁぁ、今になってわかる。なぜ今日はこの全頭マスクだったのか……。調教の時に被らされる口だけにしか穴のないものではなく、両目のところにも穴が開いているこのマスクを。私に人々の表情を見させるためだったんだわ。あぁ、見たくない、見たくない、私の痴態を好奇の目で眺める人々の顔を見るなんて、あぁ恥ずかしい、恥ずかしい。でも、どうしても目を閉じることができない。もうわかっているわ、私は見られていることに興奮しているのだから、この目でしっかりと見ることが、本当は私の望みなのだわ…‥

これこそが本当の視姦だわ……。人々の視線が突き刺さる、視線が熱い。彼らがどこを見ているのか、その目の動きで手に取るようにわかる…。

麻縄で大きく開かれた脚、結び目が抑える陰核と肛門、そしてその中央で太い張型を咥えている膣口‥‥。白足袋だけしか身につけていない、緊縛された女。尖って天井を指している乳首を見ている者もいる。見られていると思うたびに、体の奥から卑猥な蜜が溢れ出る。あぁ、恥ずかしい、でも、もっと見て欲しい、涎を垂らした千里のおまんこを、縄で躾けられたクリトリスやアナルを、もっともっと覗き込んで欲しい……。

自らの被虐性を十分に感じ、恍惚とした意識の中でそう思った直後だった。
ブゥーン……
低い震動音を発しながら、止まっていたものが、動き出した。

うっ!うぅぅっ!ンンっっ、うぅぅぅぅぅぅ!

突然始まった振動。動くものだとは思っていなかった張型が、千里の中でくねくねと動き出した。くねくねと動きながら前後に細かく振動する男根。マゾ奴隷千里の“好み”を知りぬいた拓真が仕込んだ非情な仕掛け。

うううぅぅっ、うぅ、うっ、うっうっうっ、うぅぅぅ……

球状の責め具で戒められた口から涎とともに漏れるのは、まるで獣の咆哮のようなおぞましい音。恥ずかしい格好を大勢の人に見られて、すでに感度が上がっていた千里の内部を、容赦無く責め立てる電動の張型。何が起こったのかを理解し、顔を寄せて囁き合う人々の嬉しそうな顔が見える。前触れもなく始まった電動ディルドによるマンコ責め。見る者をこれ以上に興奮させる仕掛けは、そうそうないであろう。

あぁぁ、ダメ、だめ。みんなが見てる。私の穴をほじくる太いチンポを見てる。そのチンポを咥え込んだ私のいやらしいオマンコを、みんなが見ているわっ。私が気持ち良くなって太腿を震わせているのを見て、にたついた顔で悦んでいるわ。

あぁ、恥ずかしい、こんな姿を見られて、本当に恥ずかしいッ!でも、でも、ものすごく気持ちいいの。見られているだけで、いつもよりもずっと、ずっと気持ちいい!!あぁぁぁっ、もうダメよ、もうだめだめ、もうきちゃうわ、もうすぐ、きちゃう、あぁぁぁぁ、こんなに恥ずかしいのに、大勢の人に見られて、こんなに恥ずかしいのに、あぁぁぁ、私、もうすぐ、イッってしまうわ!

体の中心から迫り来る快感。それを全身で受け止め、大きな呻き声を上げて激しく絶頂してしまう予感。千里の全身がその快感に打ち震えようとしたその瞬間、くねくねと動き回っていたディルドの動きがぴたりと止まった。

あぁぁぁぁ、あぁ、あ、あ、どうして、もうダメ、もう、もう少しでイキそうだったのに、あぁ、動かして、動かして、体がどうにかなってしまうわ、苦しい、苦しい、あぁ、苦しいです、あぁぁ、お願いします、イカせてください、あぁぁ、お願いします、お願いします、イカせてくださいぃぃ……

千里の心からの懇願が、声にならない淫らな呻き声となって涎とともに口枷からこぼれ出す。うぅぅ、ぅぅ、う、う、ぅぅぅぅ、ううぅぅ……観衆のボルテージは一気に上がり、蔑んだ目が好奇の色を一段と濃くして千里を舐めまわす。

おぉぉ、止まったな。止まりましたね。もうちょとだったのにね。あれは苦しいでしょうねぇ、ええ、そりゃもう、たまらんですよ、あそこで止められたんじゃ。もう一歩だったんだから。かわいそうに、あんなにプルプルと震わせて。咥え込んだ縁から汁があんなに。一思いにイカせてもらえないのが、不憫だねぇ。いや、それを悦ぶのが奴隷というもんですから。なるほど、そうでしたそうでした、なんせ人妻ですからねぇ、これくらいは虐めてやらないとねぇ。ほら、見てごらんなさい、細かく震えるもんだから、結び目が微妙に動くんですね、それでまた感じているようですよ、本当に淫乱な奴隷だ。そうですね、ピクピクといじらしい。しかしまあ、お師匠さんもさすがだねぇ、絶妙のタイミングだったじゃないか。

いるはずのない男

囁くような話し声、しかしそれらは、はっきりと千里の耳に入ってきた。嬉しそうな彼らの顔を見て、彼らの会話を聞くだけで、ジンジンと収縮を繰り返す膣穴からは多量の蜜がこぼれ落ちていく。その時にふと、最前列で食い入るように千里の股間を見つめているひとりの青年の姿が目に入る。

あっっ!あれは!あ、あ、佐藤、間違いない、娘の家庭教師の、佐藤君だわ!

なぜ彼がここにいるの?なぜ、なぜ、なぜ……快感のマグマを体内に湛えた状態では、思考が追いつかない。思考は追いつかなかったが、ひとつ呼吸をするほどの短い間に、半年ほども前の拓真との会話を思い出した。

和室の柱に括りつけて躾けられている最中に、唐突に佐藤のことを聞かれたのだ。長時間持続する快感に痺れ果てていた私は、何も隠さずに思っていることを話してしまったのだ。

中学生の娘の家庭教師、大学生、週一回の授業、冴えない見た目、覇気がない、モテないと思います、スタイルも良くない地味な若者、会話が弾まない、男として意識したことはありません、ときどき私の胸元を見ているような気もします、イケメンではないから娘のためにはよかったのかも、彼のような男に虐めてもらいたいか?とんでもありません、彼のような弱々しい男にはとても、

ほぼ一瞬のうちにその時のことを思い出した。冴えない地味な大学生の佐藤。でも、今まさに、その彼に見られている。男として意識したことのない相手に、日常の私を知る人間に、この姿を見られている。あぁ恥ずかしい。でも、彼は私を認識できていない……全頭マスクのおかげで、助かった……あぁ、でも、私は彼を意識する、見られているということを意識してしまう……それだけで、すごく、体が熱くなる、すごく、すごく、濡てしまう。

ブゥーン……
再び動き出した悪魔の玩具。

あぁぁぁぁぁ、ダメぇ、だめ、だめぇ、佐藤君が見ているの、あぁぁ、でも、あぁぁ、気持ちいいぃ、あぁぁ、見ないで、見ちゃイヤ、あぁぁぁ、そんな目で、私を、見ないでぇぇ、だめぇ、ダメよ、ああぁぁぁ、気持ちいいぃ……

マスクのおかげで身元はバレないという安心感、バレないけれども知人に醜態を見られているという事実、その事実が羞恥と興奮を煽っていく。さらに、地味で根暗な大学生だと思っていた佐藤が、自分を見て目の色を変えて興奮している。その佐藤の姿を見ることで、千里の奥からはまた、快楽の蜜が溢れ出すのであった……

見覚えのある身体

人垣の後ろからチラッと前を覗くと、そこには一際目立つ、卑猥な緊縛肉花瓶が展示されていた。花はひとつも飾られておらず、代わりに、女の肉壺には深々と太いディルドが突き刺さっている。

遠目から見ていても、この緊縛女の卑猥さが際立っていることが容易にわかる。いま人々がざわついているのは、そのディルドが低い機械音を発しながら、女の蜜壺の内部で震えているためであった。

なんていやらしい格好なんだ、緊縛のされ方も、ピンと反り返った白足袋も、下の台をあれほど濡らす蜜の量も、体をくねらせて悦ぶ女の動きも……さすがは今日のメインの展示だけはある、しかもあれが人妻なんだよなぁ、もっと、もっと前で見てみたい……

教授から人妻奴隷が展示されていると聞いた時は、すぐさま頭の中に家庭教師先の母親である千里の裸体がリアルに浮かび上がってた。いつもオナニーの時に思い浮かべる千里の姿、おまんこを見せつけるように脚を大きく開く千里の姿、硬いチンポで貫かれて気持ちいい、気持ちいいと喚きながら絶頂する千里の姿…‥

その残像を脳内に残したまま、人垣の中を少しずつ前に進む。そして先ほどよりも近くで女を見た時、佐藤は思わず息を呑んだ。

そこにいたマゾ奴隷は、佐藤の妄想の中で脚を開いて割れ目を晒す千里の姿と、瓜二つだった。自分の妄想がおかしいのか、目の前の現実がおかしいのか。まったくの別人であるはずなのに、自分が見ているものはまさに、千里本人ではないかと思わせるほどに、佐藤を興奮させた。

まさか!?…いや、そんなことはあり得ない、絶対にない。あの清楚な感じの千里さんがこんなところに、あんな恥ずかしい格好で晒されているわけがないじゃないか。僕の願望が、歪んだ卑猥な願望が、都合の良い解釈をさせているだけだ。それにしても…‥

背格好もだいたい同じ、身長は155cmもないだろう。普段目にする千里さんの胸はおそらくCカップ、目の前で上下に縄をかけられて絞られている乳房の大きさもイメージ通りだ。小さく勃起している乳首もいつも妄想しているものと同じくらいだ。

だからといって、これは単なる偶然にすぎない。ただ、似ているだけだ。でも、それでもいい、それでも嬉しい。この光景を目に焼き付けてさえおけば、これからのオナニーに使える。家庭教師の日に出会った時も、本人に重ね合わせて楽しむことができる。あぁ、なんて幸運なんだろう。

その人妻奴隷がいま、目の前で苦しみ悶えている。先ほどまでマンコの中で振動していたディルドが止まったのだ。おそらくリモコンで制御されているのだろう。イク寸前で止められ、我を忘れて苦しみ悶える姿、あぁ、いやらしい。衆人環視でМ字開脚の緊縛をされての寸止め。それは苦しいはずだ。もどかしいだろう。イキたいだろう。腰を震わせて、あんなに苦しそうに。

でも、見てる側からすれば、最高に卑猥で興奮する眺めだ。もっともっと苦しむところが見てみたい。千里さんにそっくりの人妻奴隷が、快楽のお預けをくらって苦しむ姿を、もっと見てみたい。

気がつくと佐藤は、人垣の最前列まで来てしまっていた。とにかく、近くで見たかった。千里に似たマゾ人妻の敏感で淫乱な部分が今どうなっているのか、を。顔を近づけて、じっと見る。あぁ、いやらしい、こんなに汁を垂らして、結び目を擦り付けるように腰を振って、なんて淫乱な人妻なんだ。

これが千里さんであったなら、どれほど興奮するだろう。本人でなくても、同じ人妻なんだ、しっかりと目に焼き付けて、千里さんと重ね合わせてやる……

ヒクヒク震える膣口を凝視していた佐藤は、ふと、前方から自分に向けられた視線を感じる。目を上げると、全頭マスクから覗く潤んだ両目が、ちょうどこちらを見ているのと目が合った。

あっ…‥。

おまんこ責めを寸止めさせられたマゾの目。その目に見つめられるだけで、佐藤のペニスはドクンと震えるように膨れ上がってしまう。あぁ、あの目、本当に千里さんに見つめられているみたいだ。目元までもがそっくりだなんて、だめだ、余計に興奮してきた。この人を千里さんだと思いながら、今すぐにでもオナニーしたい。

そして再開されたディルドの振動。奴隷の女は顔をのけぞらせて苦しみ始める。いや、悦び始める。しばらくのけぞって、歓喜の呻きをあげていたが、今度は顔の向きを変え、うぅ、うぅぅ、と呻きながら人垣に目をやる。

その目は明らかに、気をやる直前の女の目のように思えた。AV でしか見たことがない絶頂する女の表情。いま目の前にいる奴隷の目は、まさにその目だった。人垣を見ながら、見られていることを意識して興奮しているのかもしれない。見られながらイクという恥ずかしい瞬間に、たまらない恍惚を感じるのかもしれない。

体をピクピクと痙攣させて、おまんこからいやらしい汁をダラダラと垂らして、苦しそうにうぅ、うぅ、と呻く女。あぁ、なんていやらしいのだろう。この女がイクところを見てみたい。

僕にはもう、この女は千里さんにしか見えない。丁寧な仕草で温かいコーヒーを出してくれる、清楚で控えめな母親である千里さん。もし本当に、あの千里さんがこんなふうに縛られて、ディルドで中を掻き回されて気持ちよさに狂う姿を見られるのだとしたら、もう僕はどうなってもいい‥…

一度でいい、千里さんのそんな姿も見てみたい。今はこのマゾ奴隷に千里さんを重ね合わせるしかない、それでも、いい。あぁ、千里、早く見せてくれ、お前がイクところを、僕に見せてくれ。恥ずかしい格好で縛られて、獣のような雄たけびを上げながら淫らに絶頂するところを……。

外される枷

ディルドに肉穴を犯されて体をのけぞらせるようにして呻き続けるマゾ奴隷。観衆はその瞬間をいまかいまかと待っていた。まもなくこの人妻は快楽の大波に飲まれてしまうに違いない……人々がそう思い始めたその瞬間、再びディルドの振動音が静止する。また寸止めだ。一瞬の静寂の後、人々の間には卑猥な喜びの空気が満ち始める。

うぁぁぅぅ、ぁ、ぁ、ぁ、うぅ、うぅう、うぅう、うぅう、

先ほどよりも激しく狂おしい咆哮が会場に響き渡る。全身をビクンビクンと痙攣させて、おぞましい声を発しながら悶える肉花瓶となった女。

あぁぁっ、ぁっ、あぁ、あ、どうして、また、また止められるなんて、もうダメ、もう、だめぇ、もう少しだったのに、あぁ、動かして、動かしてください、体がどうにかなってしまいます、苦しい、苦しいです、あぁ、苦しいです、狂ってしまいます、あぁぁ、お願いします、イカせてください、あぁぁ、お願いします、お願いします、イカせてくださいぃぃ……

全身を震わせ、ボールギャグの縁から涎を垂らしながら、恐ろしいほどの音量で呻き声を漏らし続けるマゾ奴隷。肉穴の奥から溢れ出た蜜によって、淫乱女の尻の下は、水溜まりのようになっている。

否が応でもせり上がって来る尋常ではない興奮を抑えきれない観衆の、人垣を割ってひとりの男が歩み出ると、そのままゆっくりとした足取りで女の、彼の作品の元へと近づいていく。人々が見守る中、男は全頭マスク越しに耳元に口を近づける。

「みっともない格好だぞ、千里……苦しいのか?ふふふ、お客さまがご覧になっている前で、そんな声で喚き散らして。それにどうしたんだ、これは。恥ずかしい汁でこんな水溜まりまで作って、ふふ、お前はどうしようもない人妻奴隷だな」

うぅぅぅ、ううぅぅぅ、ぅぅ、ぅ、う、う、うっ、うぅぅぅ、

「なんだ?何を言っている?うーうーと喚いているだけじゃわからないぞ。ほら見てみろ、皆さんもお前に釘付けだ。どうして欲しいのか、言ってみろ」

そう言うと拓真は、ディルドのリモコンを千里に見えるように掲げ、スイッチを入れる。ブゥーン……、千里にとって、何よりも欲しかった音、何よりも欲しかった振動、愛撫。

うぅーっ、ううぅーっ、う、う、う、うぅぅーっ、

再びのけぞり始めた千里を見下ろしながら、下半身がピクピクと痙攣し始める寸前で、スイッチを押す。カチッ。一瞬の静寂、千里の狂った咆哮……。

うぁぅ、ぁ、ぁ、ぁ、うぅっ、うぅう、うぅう、うぅう、

「ふふふ、苦しいのか?そんな汚い声を出して。皆さんにもわかるように、獣の声ではなく、お前の声で、話してみろ」

そう言うと拓真は、千里の口を戒め続けてドロドロになった、プラスチックの玉を外す。と同時に、スイッチを入れる。ブゥーン……

「あああぁぁぁぁぁ!あぁ、あぁっ、あっ、ああぁっっ、ああぁぁぁぁぁッ!」

あぁ、自分の本当の声を聞かれてしまった、晒してしまった、あぁ、恥ずかしい!ものすごく、恥ずかしい……でも、もう止めることはできない、イキたい、気持ちよくなりたい体が、もう理性を押し退けて、卑猥で貪欲で淫乱な肉欲が、自分の声として湧き上がってくる。

「あああぁぁぁぁぁ、あぁ、あぁ、あぁ、ああぁっっ、気持ちいい、気持ちいい、あぁぁ、気持ちいい!あぁぁぁっ、もうダメ、もうだめです、気持ちいいんですっ、あぁっ、もう、もうイキそう、イキそうなんですっ!」

カチッ。再び押されるスイッチ。あぁイカせてほしい、イカせてほしい。もう我慢できない。人に聞かれていようが、もう抑えることはできない。佐藤君に聞かれるけれど、もう我慢は、できない。

「あぁぁっ、ぁっ、あぁ、あ、どうして、どうしてぇ、もうダメ、もう、だめぇ、もう少しなんです、あぁ、動かして、動かしてください、体がどうにかなってしまいます、苦しい、苦しいんです、あぁ、苦しいです、狂ってしまいます、あぁぁ、お願いします、イカせてください、あぁぁ、スイッチを入れてください、動かしてください、お願いします、お願いします、イカせてください、イカせてくださいぃぃ」

拓真を見上げて、狂ったようにイカせてくれと懇願するマゾ女。その声を聞いた瞬間、佐藤の体は一瞬こわばった。似ている、声までも。大声で喚いているとはいえ、優しい声でコーヒーを出してくれるときの千里さんの声に、似ている。体つきだけではなく声までも似ているなんて。本人であるはずはないのはわかっている、でも、あぁ、違うとわかっていても、ダメだ、もうチンポがどうにかなりそうなくらいに、勃起している。

理性のかけらまでもが吹っ飛んでしまったような虚ろな目で、張型による愛撫を請う千里。そのマゾ人妻を見下ろしながら、拓真はリモコンを掲げると、スイッチを入れた。そして、観衆にもはっきりと聞こえるように声を張り上げる。

「そこまで言うのなら、お前に選択させてやろう。いまスイッチを入れたが、わかるな?ボリュームは最も弱い。こいつはお前の中で、ほんの少しだけ、ゆっくりと動いている。お前がこれではイケないことは、よくわかっている。……いいか、よく聞け。その黒いマスクを剥ぎ取った状態で、皆さんに顔を見てもらいながらすべてをさらけ出して絶頂するというのなら、ボリュームを最大にして思う存分にイカせてやろう。それが嫌なら、今日のショーはここまでだ。さあ、どうする?……お前が自ら、選びなさい」

淫らな懇願

おぉぉ、なんと、これはこれは、素晴らしいですな、これは見ものですよ、

限界まで焦らされたマゾ女に突き付けられた非情な選択。顔を晒してでも絶頂することを選ぶのか、身元がバレることをおそれて限界まで迫った淫欲の決壊を我慢するのか……

拓真の容赦ない責め方に、観衆から感嘆と興奮と期待の混じったどよめきとため息が漏れる。

あぁ、そんな!そんなひどいこと!どうしよう!あぁぁぁぁ、マスクを剝がされたら、佐藤君にわかってしまう、清楚を装っていた生徒の母親が、じつは淫乱マゾ奴隷だったということが。

佐藤君に、恥ずかしい声を上げて淫らにイキ果てるところを見られてしまう。男として見下していた冴えない大学生に、淫らにイク姿を見られてしまう……

おまんこを痙攣させて、アナルが縄に擦られて広がるところも、勃起したクリトリスが色を変えて震えるところも、ぜんぶぜんぶ、全部見られる!今まで目の前で腰を震わせていたメス奴隷の人妻が、じつは自分のよく知る女だった、あの中学生の母親だったのだということが、、、バレてしまう!

あぁぁぁ、でも、ダメ。もうだめ、イキたい、イキたいの。佐藤君に見られてしまっても、あぁ、仕方がない。もう考える力は残っていない。ただ今は、思い切りイカせてほしい。太くて固いおチンポで、おまんこをめちゃくちゃに抉ってほしい、狂わせてほしい!

「さあ、どうする?マスクを剥がして続けるか、やめるのか?」

そう言うと拓真は、リモコンをちらつかせながらボリュームを少しだけ上げる。ブゥーン……

そのわずかなボリュームの上昇が、もう千里には耐えられないのであった。

「ああぁぁぁぁ、ああぁぁっっ!はいっ、お願いします、お願いしますッ、マスクを剥ぎ取ってください!さらけ出します、全部、ぜんぶ、さらけ出します、だから、イカせて、お願いします、イカせてくださいぃ、お願いします、お願いします、イカせてくださいっっ!」

その叫びに、人垣が揺れるくらいのどよめきが走る。いよいよこの奴隷女の、マゾ人妻の素顔が見られる。素顔を晒してイキ堕ちる人妻を、鑑賞することができる。人々の興奮は最高潮に達し、佐藤もまた、喉がカラカラになるくらいに興奮していた。

千里さんによく似たこの人の、素顔が見られる…‥!

「みなさん、これがこの女の本性です!顔を晒してでもイカせてほしいと泣き叫ぶ女。みなさんの中に自分の知人が混じっているかもしれないというのに。それに見てください、この女は今もほら、自分から腰を揺すって、縄で恥ずかしく勃起した肉豆を擦っている。獣のように欲情した淫乱なマゾ人妻です!」

あぁ、クリトリスを擦っていることを皆の前で指摘されてしまった……でも、それでも腰の動きは、止まらないの…‥気持ちいいの…、あぁぁぁ、イカせてほしい!

「あぁンッ、ああぁぁ、ご、ごめんなさいっ、クリトリスを擦って、ごめんなさいぃっッ、気持ちいいんです、あぁぁ、こうやると、とっても気持ちいいんですっッ、でも、もっと、もっとしてくださいっ、お願いします、イカせてください、おまんこを、動かしてください、あぁ、早く、早く、イカせてくださいぃぃ、」

そう叫びながらも腰をクイッ、クイッ、クイッ、クイッと小刻みに動かしてしまう千里。

「そんなに腰を振って、恥ずかしい格好だな。よろしい。そのマスクを剝ぎ取ってやろう。素顔の自分を晒して、自分がどれほど変態のマゾ奴隷なのかを、しっかりと皆さんに説明しながら果てるのだぞ。いいな、しっかりと自分の言葉で、自分がどれだけ変態で背徳的なマゾ人妻なのかを説明するのだ。それができなければ、スイッチはすぐに切れてしまうだろう」

絶頂

拓真は千里の全頭マスクに手をかけると、それを一気にずり剥がした。今まで隠されていた、千里の素顔が衆人もとに晒される。そのタイミングで、拓真はスイッチのボリュームを上げた。

「さあ、顔を上げてよく見ろ、お前を見ている人たちの顔を見ながらイクんだ。自分をすべてさらけ出し、見てもらいながら無様にイキ堕ちるがいい」

ついに晒されてしまった自分の顔。過去に経験したことのないくらいの羞恥、恐怖。後悔が一瞬チクリと胸に刺さる。しかし、千里の女の中心を襲い続ける快楽に比べたら、それらのものは取るに足らないものであった。

「あぁぁぁ!ダメだめっ!だめぇー!ああぁぁぁ、いい、いいッ、気持ちいいー!千里のおまんこ、気持ちいいぃぃっ、もうだめぇ、ダメだめ、ああぁぁ、あぁ、あっ、あッ、あッ、い、イキそうですぅ!」

「皆さん、私の作品がいよいよ完成します。これが人妻マゾ奴隷の千里です。どうぞ最後までご覧ください」

佐藤は、いま自分が見ているものが信じられなかった。あまりの驚きに呼吸をしばらく止めていることにすら気づかなかった。

千里さんだ、本物の千里さんだ……。家庭教師の時は控えめで清楚な感じのお母さん。毎週優しく僕に話しかけてくれるお母さん。僕を男としては認めてくれていないお母さん。

そして、夜な夜な妄想の中で服を引き剥がされ、僕のカチカチに勃起したチンポを突き刺されて喘ぐ千里。恥ずかしい蜜をたっぷりと垂らして、体を痙攣させながら気をやってしまう千里……。

その千里がいま、目の前に、いる。目の前で、奴隷と堕ちて、狂い乱れている。あぁ千里、君の乳首はこんな形だったんだね。僕が想像していたものよりも大きかったんだ…‥クリトリスはこんな色なんだね、僕が思っていたとおりだ、でも、僕が思っていたよりも卑猥で膨張しているね、あぁ、いやらしい……

ぎちぎちに縛られて、結び目にクリトリスもアナルも犯されて、玩具にマンコの奥を掻き回され、イカせてくださいと懇願する女。淫らな奴隷人妻、千里。あぁ、もうすぐ見られる、千里が体を震わせてイク姿が。

いつも僕に見せているのとは違う、卑猥で淫乱でスケベな、マゾの姿が。さあ、千里、今日は僕が見ていてあげるよ。千里のイクところ、僕が見ていてあげる……。

佐藤は無意識に、ジャケットで前を隠すようにして股間を押さえる。すでにガチガチに勃起しているペニスは、少しの刺激でも射精してしまいそうだ。それでも構わずにズボンの上から擦り出す。人に見られるかもしれないが、構うもんか。千里がイク瞬間に合わせたい、それまでなんとか、こらえよう。

拓真が耳元で囁くのが聞こえる。

「千里、見ろ。お前が知っている人間がいるだろう。その男を見ろ。そいつを見ながらイキなさい」

快楽の深淵に堕ちていく千里に、その囁きはギリギリのところで脳に届いた。佐藤君のことだわ。朦朧と恍惚の意識の中、千里の視界は、目を見開いてこちらを見ている佐藤をとらえた。自分の本性がバレてしまった。冴えない男だと思っていた佐藤に、すべてバレてしまった……。

拓真は佐藤に私のこの姿を見せるために、この場を用意していた。地味な男だとバカにしていた佐藤に、こんな卑猥な姿を見られるなんて。そんな若者の前で清楚な人妻を装っていた私は、最も見せたくない姿を晒してしまう。モノのように縛られて、恥ずかしい場所におもちゃを差し込まれ、大勢の人が見守る中で気をやってしまう姿を。

これで私は、もう、本当の人妻マゾ奴隷に堕ちるんだわ。すべてを晒してしまった、夫も子供もいるというのに。あぁ、もう近い。もう、限界。見ず知らずの大勢の人の前で、奴隷らしく、イッてしまう。何もかも失うけれど、あぁ、すごく、すごく、すごぬく、、気持ちいい……せめて、佐藤君の方を見ながらイキたい。あぁ、彼も私を見てたまらないのね、あんなに小刻みにいやらしく手を動かして……。

股間を擦る佐藤の姿を視界に認めた瞬間、何かがプツリと音を立てて切れてしまったのを感じた。

「あああぁぁぁぁーっ!ダメェぇーー!気持ちいいぃぃ、ごめんなさい、ごめんなさいッ!私は人妻なんですっ、夫も子供もいるんですっ、あぁぁっ、それでも、縛られて悦ぶ、マゾなんです、人妻マゾ奴隷の千里ですぅぅ、あぁぁ、もう、イキそうですっ、おまんこが、もうイキそうなんですッ、あ、あ、あぁっ、見てください、見て、見て、見てぇ、千里がイクところ、見てくださいっ、人妻千里のおまんこ、見てぇぇぇっ、ああぁぁぁ、いい、いいッ、気持ちいいー!千里のおまんこ、気持ちいいですっ、もうだめぇ、ダメだめ、ああぁぁ、見てぇぇ、あぁ、あっ、あッ、あッ、イキそうぅ!ああぁぁーッ!だめ、イギます、イキます!あああぁぁぁっーーー!!イク、イク、イク、いくぅぅぅぅぅぅーーーーーー!!」

身体をビクンビクンと痙攣させながら淫らな言葉をまき散らしながら頂点に達したその次の瞬間、淫部を戒めた股縄の隙間から、激しい勢いで尿水が迸る……

ほぉぉぅ、しょんべんが、出た、
絶頂しながらお漏らしとは、なんともハシタナイ、
しかしよく飛びますなぁ、快感でオシッコも勢いが出たみたいですね、


あんなに体を痙攣させて、本当にいやらしい奴隷だこと
それに、あんなに大声を出しながらイクなんて、恥ずかしいわ
でも、こっちまで興奮してきちゃうわ、私もあんなふうにイッてみたい、
これが人妻だと言うんだから、たいしたもんだぜ
私らもアレを虐めてみたいもんですなぁ、
あのようなマゾ豚は鞭でたっぷりと叩いてやらねばならんでしょうなぁ

腰をガクガクと震わせ、尿をあたりにまき散らしながら、それでも、佐藤を見ながら昇り詰める。過去に経験したことのないような絶頂感で視界が真っ白になる直前、前屈みになった佐藤の体が、ビクン、ビクンと二度ほど大きく震えるのが、視界の端にはっきりと見えた。

コメント